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産科(妊娠中に注意すべき症状)

当院の産科のご案内です。

Gynecology

妊娠中に注意すべき症状

常位胎盤早期剥離:じょういたいばんそうきはくり

 赤ちゃんが生まれる前に胎盤がはがれてしまうことです。胎盤がはがれると、赤ちゃんが酸欠状態になったり突然亡くなったりしてしまうことがあります(※)。一方、母体も多量出血などによって出血が止まりにくい状態に陥りやすく、母児いずれにとっても大変危険な病気です。早く気づいて帝王切開を受ければ、母児ともに後遺症なく助かる可能性がより高くなります。以下の症状のいずれかかに気づいたらすぐに電話でご相談ください。

  1. 真っ赤~赤黒い出血(出血が全くないこともあります)
  2. 持続的な下腹部痛(通常は激痛ですが、軽い場合も)
  3. お腹がカチカチに硬い
  4. 胎動が少ない

※秋田県でも毎年数名の赤ちゃんがこの病気で亡くなっています。

胎動:たいどう(赤ちゃんの動き)

 お産が近づくと胎動が減ると思っていませんか。お産が近づいても胎動はほぼ減りません。確かに赤ちゃんの頭が骨盤の中に下がってくると、大きな動きは感じにくくなります。しかし、手足や体はそれまでと同じように元気に動かしますので、胎動が少し小さくなることはあっても減ることはありません。
胎動が減った場合、赤ちゃんが苦しがっているサインの可能性がありますので、何時間も胎動を感じない場合は病院へご連絡ください。
 胎動の回数をご自身で数える胎動カウントという方法があり、簡単にできるアプリも出ています(Baby+という日本産科婦人科学会が監修したアプリもあります)。赤ちゃんの異常に早く気づくことができる(胎動カウントで助かった赤ちゃんのケースが報告されています)だけでなく、ゆっくりと赤ちゃんのことを考えることができるため母性を育むというメリットもあるようです。

おしるし(産兆出血)

 「おしるし」とは、お産が近づいたときに出る茶色やピンク色の比較的うすい色の出血のことです。おしるしがあってもすぐに陣痛が来るわけではありませんので、すぐに受診する必要はありません。赤ちゃんの動きや陣痛に注意しながら様子を見てください。
 ただし、月経のような赤黒い出血や鮮血が出る場合や、持続的にお腹が痛む場合は、通常のおしるしではなく常位胎盤早期剥離の可能性があります。すぐに病院へお電話ください。

入院のタイミング ~陣痛が何分毎に来たら入院?~

 陣痛がある程度規則的に10分毎に来るようになったら入院のタイミングです。病院にご連絡ください。

破水 ~必ずわかるか?~

 破水すると、急激にお産が進む可能性がありますので、必ず入院していただきます。
 一口に破水と言っても、床まで濡れるほど一気に流れてくることもあれば、極少量の水っぽいおりものしか出ないこともあります。流れてくる量があまりに少ないと破水に気づかないこともありますが、ご自身で気づかない程度であれば破水を見逃しても大きな問題はありませんので、あまり神経質になる必要はありません。破水かどうかはっきりしない水っぽいおりものであっても、繰り返し出るときは念のため電話にてご相談ください。