平成30年度 平鹿総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1,089 203 126 302 319 610 1355 1587 1774 513
《全指標に係る集計条件》
・平成30年4月1日から平成31年3月31日までの退院患者さんの集計です。
・自費、自賠、労災の入院は除いています。
・各指標において10件未満の症例については「-」(ハイフン)を表示しています。
・当院では急性期機能を担う一般病棟と回復期機能を担う包括ケア病棟があります。患者数は一般病棟から退院した症例を集計しています。

《集計条件》
・本項目は平成30年度に当院を退院した患者さんの年齢構成を集計しています。

《解説》
・退院患者さんの年齢区分別構成比は60歳以上が66.4%を占めており、近年最も高い割合となっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器・糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性腫瘍 大腸ポリープ・粘膜切除術あり 副傷病なし 154 2.95 2.67 0.00 66.21
060340xx03x00x 胆管結石・胆管炎 内視鏡的乳頭切開術等あり 77 13.10 10.08 0.00 77.35
060020xx04x0xx 胃癌 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術等あり 52 11.29 8.52 0.00 73.58
060100xx01xx1x 小腸大腸の良性腫瘍 大腸ポリープ・粘膜切除術あり 副傷病あり 39 3.72 3.94 0.00 69.56
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍 内視鏡的消化管止血術等あり 30 11.50 10.58 3.33 68.60
《集計条件 ※当該項目全て共通》
・診断群分類は、入院中に最も医療資源を投入した傷病名、行われた診療行為(手術・処置等)、重症度などの組み合わせによって決められ、14桁のDPCコードで表現されます。
・診療科別に患者数の多い上位5位までの診断群分類について集計しました。

《解説》
・ポリープや腺腫などの小腸大腸の良性腫瘍に対する内視鏡的手術が最も多く行われています。
・2位の胆管結石・胆管炎の診断群では他に内視鏡的ドレナージ術や胆管ステント留置術なども行われています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術あり 処置なし 72 5.31 4.96 0.00 68.63
040040xx97x0xx 肺癌 手術あり 処置なし 28 11.68 11.87 0.00 71.14
040040xx99040x 肺癌 手術なし 化学療法あり放射線療法なし 26 8.62 10.00 0.00 68.85
060020xx02x00x 胃癌 胃切除術あり 処置なし 23 26.87 16.49 0.00 71.26
060210xx99000x 腸閉塞 手術・処置なし 21 11.24 8.95 4.76 74.67
《解説》
・鼠径ヘルニアに対し、ヘルニア手術を施行された症例は、平成29年度は40件ほどでしたが、平成30年度は72件と多くなりました。
・外科としては転院率が低く、当院で治療が完結できる症例が大半を占めています。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx01x0xx 乳癌 乳房切除術・腋窩部郭清を伴う乳房部分切除術等あり 39 9.10 10.59 0.00 54.59
090010xx02x0xx 乳癌 腋窩部郭清を伴わない乳房部分切除術あり 20 5.85 6.23 0.00 64.85
090010xx99x01x 乳癌 手術・処置なし 副傷病あり - - 13.15 - -
090010xx99x2xx 乳癌 手術なし 放射線療法あり - - 28.81 - -
090020xx97xxxx 乳房良性腫瘍 手術あり - - 4.02 - -
《解説》
・全体の9割が乳癌に対する治療入院であり、切除範囲や腋窩部郭清の有無によって診断群が分かれています。
・県南唯一の乳腺専門医が在籍し、乳癌看護認定看護師とともに患者さんを支えています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿骨近位骨折 人工骨頭挿入術等あり 75 48.29 26.30 5.33 82.49
160690xx99xx0x 胸腰椎骨折・損傷 手術なし 57 42.63 19.61 0.00 78.35
07040xxx01xxxx 変形性股関節症等 人工関節置換術等あり 39 28.44 22.27 0.00 65.92
160760xx97xxxx 前腕骨折 骨折観血的手術等あり 35 10.80 5.68 0.00 53.63
160850xx01xx0x 足関節骨折 骨折観血的手術等あり 21 28.71 16.24 0.00 49.90
《解説》
・高齢者の転倒による股関節、大腿骨骨折の手術症例が最も多く行われています。
・多くは手術施行症例ですが、保存的治療を選択することもあります。
・科内ではカンファレンスを行い、手術やリハビリなど治療方針の検討をし、最良の方法を模索しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症 手術なし 心臓カテーテル検査あり 186 3.19 3.01 0.00 67.96
050050xx02000x 狭心症 冠動脈ステント留置術あり 70 7.56 4.47 0.00 70.63
050030xx97000x 急性心筋梗塞 冠動脈ステント留置術あり 処置なし 61 23.69 12.52 0.00 71.16
050210xx97000x 徐脈性不整脈 ペースメーカー移植術等あり 59 12.15 11.01 0.00 80.44
050070xx99000x 徐脈性不整脈 手術なし 処置なし 46 22.26 7.54 2.17 79.02
《解説》
・狭心症・急性心筋梗塞等に対する心臓カテーテル検査・手術施行症例が1位・2位になっています。
・当院は県南で唯一24時間365日心臓カテーテル検査・手術が可能な病院として、横手平鹿圏外からも多くの患者さんを受け入れています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術・処置なし 50 40.80 20.92 4.00 87.50
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置なし 14 31.29 19.06 14.29 75.50
040120xx99000x 慢性閉塞性肺疾患 手術・処置なし 14 19.79 13.63 0.00 78.50
040040xx9900xx 肺癌 手術・処置なし - - 14.58 - -
0400801499x012 肺炎(75歳以上) 手術・処置なし 重症度スコア2 - - 18.23 - -
《解説》
・誤嚥性肺炎、間質性肺炎、細菌性肺炎等が症例数の大半を構成しており、平均年齢も高くなっています。
・割合としては誤嚥性肺炎は科全体の約30%、細菌性肺炎は年齢や重症度により診断群が細分化されていますが約25%を占めています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 悪性リンパ腫 化学療法(リツキサン)あり 13 85.15 16.17 0.00 71.15
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 化学療法あり - - 40.13 - -
180010x0xxx2xx 敗血症 中心静脈注射等あり - - 33.27 - -
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術・処置なし - - 20.92 - -
130010xx97x0xx 急性白血病 手術あり 処置なし - - 16.04 - -
《解説》
・悪性リンパ腫に対し、リツキサンという薬剤で化学療法を施行した症例が1位になっています。
・その他急性白血病や多発性骨髄腫に対する化学療法施行症例も多くなっています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術・処置なし 37 11.81 7.28 0.00 66.14
010040x099000x 脳内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術・処置なし 33 38.30 18.72 24.24 72.21
160100xx97x00x 外傷性硬膜下血腫 穿孔洗浄術あり 29 13.93 9.69 6.90 77.28
010060x2990401 脳梗塞(発症3日以内、JCS10未満)エダラボンあり 重症度1 28 29.32 16.18 7.14 68.11
010040x199x00x 脳内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術・処置なし 26 41.62 21.23 23.08 77.85
《解説》
・最も多いてんかんの症例では、検査や保存的治療が行われ、ほとんどが外来で経過観察される症例です。
・その他脳内血腫、脳梗塞等では必要に応じて他医療機関と連携し、退院後の治療やリハビリテーションのため転院することもあります。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx01010x 心臓弁膜症 手術あり 中心静脈注射等あり 18 35.00 24.00 5.56 66.89
050163xx03x10x 非破裂性大動脈瘤 ステントグラフト内挿術あり 中心静脈注射等あり 15 19.87 16.06 0.00 71.60
050161xx9901xx 解離性大動脈瘤 手術なし 中心静脈注射等あり - - 22.66 - -
050180xx02xxxx 下肢静脈瘤疾患 静脈瘤手術あり - - 2.85 - -
050050xx0111xx 狭心症 冠動脈・大動脈バイパス移植術等あり 心臓カテーテル検査・中心静脈注射あり - - 26.73 - -
《解説》
・心臓大血管手術や胸腹部の大動脈瘤に対する手術が多く行われています。
・心臓リハビリテーション専門スタッフもおり、早期に日常生活へ復帰できるようサポートしています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎等 151 5.75 6.19 0.00 1.88
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置なし 144 4.67 5.42 0.00 3.72
030270xxxxxxxx 上気道炎 90 5.38 4.96 0.00 2.74
140010x199x00x 新生児疾患(出生時体重2500g以上) 手術・処置なし 87 5.52 6.17 0.00 0.00
040070xxxxx0xx インフルエンザ・ウイルス性肺炎 手術・処置なし 74 5.15 6.14 0.00 3.16
《解説》
・小児科では急性気管支炎、上気道炎、肺炎等の呼吸器系疾患による入院が約半数を占めています。
・ウイルス性腸炎はロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスなどによる感染性胃腸炎が含まれます。
・当院では新生児集中治療室(NICU)を備えており、多様な新生児疾患にも対応しています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120010xx99x50x 卵巣癌 化学療法(カルボプラチン+パクリタキセル)あり 37 5.11 4.61 0.00 63.11
120170xx99x0xx 切迫早産 手術・処置なし 34 15.35 19.69 2.94 31.94
120010xx99x40x 卵巣癌 化学療法あり放射線療法なし 25 3.12 4.79 0.00 66.32
120060xx01xxxx 子宮筋腫等 子宮全摘術あり 22 8.73 9.87 0.00 44.86
120140xxxxxxxx 流産 19 3.32 2.45 0.00 33.79
《解説》
・平成30年度は卵巣癌の化学療法施行症例が1位でした。
・当院は周産期母子医療センターに指定されており、2位の切迫早産の症例以外にもたくさんの妊婦さんを受け入れています。
※自費を含む分娩につながる入院は集計対象外です。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり - - 3.15 - -
160610xx97xxxx 四肢筋腱損傷 手術あり - - 9.49 - -
160200xx0200xx 顔面骨折 整復手術等あり - - 5.37 - -
070160xx01xxxx 手根管症候群 手根管開放術あり - - 4.83 - -
080006xx01x0xx 皮膚悪性腫瘍 腫瘍切除術あり - - 8.16 - -
《解説》
・眼瞼下垂症に対する症例が昨年度に続いて1位でした。
・その他にも鼻骨・眼窩骨折などに対する手術や筋・腱の損傷に対する手術、皮膚・皮下腫瘍に対する手術などが多く行われています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx020x0x 腎結石・尿管結石 経尿道的尿路結石除去術あり 51 6.82 5.62 1.96 63.35
110070xx0200xx 膀胱癌 経尿道的摘出術あり 43 7.02 7.20 0.00 73.21
110310xx99xx0x 腎盂腎炎・尿路感染症 38 14.42 12.58 0.00 76.61
110280xx99010x 慢性腎臓病・慢性腎不全 人工透析あり 18 11.39 14.21 0.00 68.17
110280xx99000x 慢性腎臓病・慢性腎不全 手術・処置なし 17 16.47 12.05 0.00 73.76
《解説》
・腎結石や尿管結石に対する治療は低侵襲な内視鏡的治療がほとんどです。
・慢性腎臓病等に対する2症例はどちらも人工透析を施行しており、導入時か維持透析を施行中かで診断群が分かれています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害(めまい) 57 11.05 5.10 0.00 70.40
030428xxxxxxxx 突発性難聴 34 12.65 9.02 0.00 54.91
030230xxxxxxxx 慢性扁桃炎・アデノイド肥大等 29 9.72 7.89 0.00 15.72
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎等 27 7.85 5.43 0.00 48.67
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 19 10.11 7.04 5.26 51.95
《解説》
・3位の慢性扁桃炎・アデノイド肥大症等の症例と5位の慢性副鼻腔炎の症例ではほとんどで手術が行われています。
・慢性扁桃炎・アデノイド肥大症等の症例は80%以上が中学生以下のお子さんであるため、平均年齢が15.72歳となっています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障 水晶体再建術(レンズ挿入)あり 204 2.00 2.84 0.00 75.80
020200xx9710xx 黄斑変性等 手術あり・水晶体再建術あり 32 3.19 7.05 0.00 68.97
020180xx97x0x0 糖尿病増殖性網膜症 手術あり 16 3.00 7.52 0.00 55.69
020200xx9700xx 黄斑変性 手術あり・水晶体再建術なし 10 2.80 6.55 0.00 73.80
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり - - 9.75 - -
《解説》
・白内障の手術症例は昨年に続き200件以上施行されています。
・全体として平均在院日数は全国平均を下回っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 86 12 16 43 14 13 1 7版
大腸癌 13 18 25 11 17 24 1 7版
乳癌 19 25 - - - 23 1 7版
肺癌 15 - 10 18 36 62 1 7版
肝癌 - - - - - 13 1 7版
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
《集計条件》
・厚生労働省の統計では胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌の罹患率が高いとされています。これに他部位からの転移が多い肝癌を加えた5大癌について集計しています。
・病期(Stage)とは①癌の大きさ・進行度②リンパ節転移の有無③遠隔転移の有無によって分類されるものです。
・StageⅠは比較的早期の癌でStageⅣは進行した癌ということができます。
・病期(Stage)が不明な癌には癌と確定していない検査入院も含まれています。

《解説》
・件数としては胃癌、大腸癌の患者さんが多い傾向にありますが、病期(Stage)にはばらつきがあります。
・それぞれの病期(Stage)や患者さんの状態を総合的に勘案し、手術・化学療法・放射線療法など、その都度最善の方法を検討しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 82 27.18 80.57
重症 38 30.00 83.37
超重症 20 25.00 86.65
不明 - - -
《集計条件》
・市中肺炎とは日常生活の中で罹患する一般的な肺炎であり、誤嚥性肺炎は含まれていません。
・年齢、脱水状態、呼吸状態、意識レベル、血圧の5項目により、重症度が評価されます。

《解説》
・当院では重症度が中等症以上の患者さんが多く、年齢に比例して重症度は高くなります。
・当院の肺炎による入院件数は大変多く、肺炎診療体制の強化を図り、診療にあたっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 243 36.89 78.55 10.23
その他 21 16.67 73.67 0.00
《集計条件》
・脳梗塞は発症から3日以内の治療が患者さんのその後の容態に大きく影響を及ぼします。
・上記は脳梗塞発症から3日以内に受診したかどうかで患者数・平均在院日数・平均年齢・転院率の集計をしています。

《解説》
・当院の脳梗塞症例は90%以上が3日以内に発症した緊急入院の症例です。
・早期に適切な治療やリハビリテーションを開始します。状態が安定したところで連携機関へ転院し、さらにリハビリテーションを行う場合もあります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器糖尿病内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 200 1.00 1.05 0.00 67.08
K6532 内視鏡的胃・十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術) 56 1.14 9.20 0.00 73.07
K654 内視鏡的消化管止血術 52 2.50 14.83 3.85 71.98
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 41 2.59 11.90 0.00 75.22
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 30 5.77 20.87 0.00 81.50
《集計方法》
・一入院中に複数の手術が行われた場合は主たる手術のみを集計しています。
・輸血、皮膚切開術、非観血的整復術等の軽微な手術は除外しています。

《解説》
・大腸のポリープや腺腫に対する内視鏡的手術は例年最も多く行われている手術です。
・健康診断等で早期に発見された腫瘍等は多くの場合、内視鏡的手術で対応することができます。
・4位5位の手術は胆嚢炎や胆管炎などに対して多く行われています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 85 1.49 2.76 0.00 59.08
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 23 8.52 18.78 0.00 73.13
K6552 胃切除術(悪性腫瘍手術) 22 5.14 21.41 0.00 71.41
K6572 胃全摘術(悪性腫瘍手術) 22 8.59 23.59 0.00 65.09
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 21 2.57 6.10 0.00 63.90
《解説》
・外科では例年同様鼠径ヘルニア手術が最も多く行われました。
・その他結腸癌、胃癌に対する手術も多くなっています。
・悪性腫瘍の術後には、必要に応じて補助化学療法が行われています。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 22 1.27 4.00 0.00 64.95
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 19 1.00 7.21 0.00 57.11
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 10 1.10 7.60 0.00 51.20
K4764 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴う)) - - - - -
K4741 乳腺腫瘍摘出術(長径5cm未満) - - - - -
《解説》
・乳腺外科では乳癌に対する手術症例が全手術症例の約90%を占めています。
・切除範囲や腋窩部リンパ節の郭清の有無で術式は詳細に分かれます。
・当院では乳癌看護認定看護師が医師とともに術前術後の患者さんを支えています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿) 77 5.60 41.09 3.90 80.57
K0821 人工関節置換術(肩、股、膝) 69 2.65 30.48 0.00 69.16
K1426 椎弓形成術 46 7.89 24.78 0.00 69.65
K0462 骨折観血的手術(前腕、下腿、手舟状骨) 34 2.35 12.21 0.00 59.06
K0732 関節内骨折観血的手術(胸鎖、手、足) 33 4.73 29.03 0.00 61.52
《解説》
・1位の骨折に対する手術は高齢者の転倒による受傷に対して多く行われています。
・股関節症、膝関節症の患者さんには人工関節置換術が多く行われています。
・術後には必要に応じてリハビリテーションを行い、早期に日常生活に復帰できるよう治療しています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 60 2.68 4.47 0.00 70.53
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 52 4.98 10.90 0.00 79.69
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 51 0.00 38.37 5.88 70.33
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 36 0.92 25.97 0.00 73.81
K597-2 ペースメーカー交換術 15 1.00 3.00 0.00 83.60
《解説》
・1位3位4位は心臓の冠動脈にステントを留置する手術です。心筋梗塞や狭心症の患者さんに行われます。
・2位5位は不整脈の患者さんにペースメーカーを移植・交換する手術です。
呼吸器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
K522-2 食道ステント留置術 - - - - -
K596 体外ペースメーキング術 - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
《解説》
・呼吸器内科では呼吸器疾患で入院中の患者さんに合併症が発生した場合、他科と協力して上記のような手術が行われています。
血液内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
K6262 リンパ節摘出術(長径3cm以上) - - - - -
K154-3 定位脳腫瘍生検術 - - - - -
《解説》
・悪性リンパ腫等の診断のため、リンパ節摘出術が適宜行われています。そして、リンパ節の病理診断結果により、化学療法薬剤の選択など、治療方針が決められています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 33 1.48 12.61 0.00 75.94
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 10 0.60 31.70 10.00 65.80
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈) - - - - -
K1781 脳血管内手術(1箇所) - - - - -
K178-4 経皮的脳血栓回収術 - - - - -
《解説》
・1位は過去の頭部外傷により形成された血腫に対する手術症例です。多くの場合、症状の出現や悪化により受診し、緊急手術が行われています。
・その他、脳腫瘍、頭部外傷、脳血管に対する手術が多く行われています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 14 7.29 11.93 0.00 72.50
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 - - - - -
K5943 不整脈手術(メイズ手術) - - - - -
K5541 弁形成術(1弁) - - - - -
K5551 弁置換術(1弁) - - - - -
《解説》
・心臓血管外科では、胸腹部大動脈瘤に対するステントグラフト挿入術が最も多く行われました。
・その他、心臓大血管手術や下肢血管手術などが行われています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(軽度) 68 0.00 11.21 0.00 0.00
K7151 腸重積症整復術(非観血的なもの) - - - - -
K9132 新生児仮死蘇生術(重症) - - - - -
K300 鼓膜切開術 - - - - -
《解説》
・小児科では出生直後の赤ちゃんに呼吸・循環・中枢神経など何らかの障害があった場合に行われる新生児仮死蘇生術が1位でした。
・新生児仮死蘇生術(軽度)では主に酸素投与や気道吸引、皮膚刺激などが行われます。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 21 1.00 6.62 0.00 50.48
K9091ロ 流産手術(妊娠11週まで) 19 1.00 1.00 0.00 33.79
K867 子宮頸部(膣部)切除術 14 0.00 1.00 0.00 39.07
K8982 選択的帝王切開術 12 2.58 5.42 0.00 35.17
K861 子宮内膜剥離術 - - - - -
《解説》
・平成30年度は主に子宮筋腫の患者さんに対して行われる子宮全摘術が1位となっています。
・当院は地域周産期母子医療センターであるため、妊産婦さんの手術も多く行われますが、自費を含む入院は集計対象外となっています。(吸引娩出術など)
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) - - - - -
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 - - - - -
K093 手根管開放術 - - - - -
K0131 分層植皮術(25cm2未満) - - - - -
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 - - - - -
《解説》
・形成外科では上記のような手術の他、各部位の腫瘍摘出術や筋腱の縫合術、熱傷や瘢痕の治療、乳癌術後の乳房再建術など多種多様な手術が行われています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 54 2.87 5.50 1.85 64.37
K8036ロ 経尿道的膀胱悪性腫瘍手術 48 1.15 6.75 0.00 74.31
K610-3 内シャント設置術 26 4.88 13.15 3.85 68.00
K843 前立腺悪性腫瘍手術 14 1.00 12.71 0.00 66.71
K8412 経尿道的前立腺手術 12 3.33 6.67 0.00 71.50
《解説》
・1位は腎、尿管結石に対する結石除去手術でした。
・3位の内シャント設置術は人工透析のための回路を作る手術です。術後は専門病院へ転院して人工透析を開始する方もいます。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 33 1.42 7.48 0.00 15.64
K340-6 内視鏡下汎副鼻腔手術 14 2.43 8.14 0.00 49.93
K340-4 内視鏡下副鼻腔単洞手術 - - - - -
K340-5 内視鏡下選択的(複数洞)副鼻腔手術) - - - - -
K454 顎下腺摘出術 - - - - -
《解説》
・口蓋扁桃手術の件数が一番多く33件行われました。同時にアデノイド切除術を行うこともあります。
・副鼻腔炎に対する手術は、その部位により2~4位の術式に分けられます。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 217 0.00 1.00 0.00 75.94
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 68 0.00 2.09 0.00 69.12
K281 増殖性硝子体網膜症手術 11 0.00 2.55 9.09 52.09
K279 硝子体切除術 - - - - -
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(縫着レンズを挿入するもの) - - - - -
《解説》
・白内障に対する水晶体再建術が平成30年度も最も多く行われました。
・加齢による網膜黄斑部の機能低下が原因で起こる視力低下に対して行われる硝子体茎顕微鏡下離断術は昨年度より多く行われました。
・どの症例も入院期間は短い傾向にあります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 17 0.22
異なる - -
180010 敗血症 同一 30 0.38
異なる 22 0.28
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる 17 0.22
《解説》
・上記の疾患は重症合併症の代表例です。
・入院時すでに上記のような状態になっている場合(入院契機:同一)もありますが、入院中に感染症等をきっかけに合併症として上記のような状態(入院契機:異なる)になることがあります。
・傷病名の説明は以下の通りです。

★播種性血管内凝固症候群(DIC):重症基礎疾患が原因で、本来出血箇所のみで生じるべき血液凝固反応が全身の血管内で起こる状態。血栓ができやすくなったり、出血しやすくなります。
★敗血症:細菌やウイルスによる感染症が原因で、生命を脅かす臓器障害が現れる状態のことを指します。
★真菌感染症:体内にカビ(真菌)の胞子が侵入し、増殖することにより感染症を引き起こし、身体に影響を与えます。
★手術・処置等の合併症:透析患者さんのシャント閉塞、ペースメーカーやカテーテルなどが引き起こす合併症、手術創の感染や離開などが含まれます。

《解説》
・播種性血管内症候群や敗血症は入院時にすでにこれらの症状を有し、緊急入院した場合(入院契機:同一)が多く、免疫力の低下した高齢の方に多くみられます。
・当院では常に早期診断、早期治療開始で懸命な治療にあたっています。
更新履歴
2019/09/30
「平成30年度 病院情報の公表」更新